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Taitaimom

Author:Taitaimom
2012年3月、保護犬のタイ(当時推定1歳)がうちにやってきました。
そこから始まる、タイとわたしたちの暮らしのあれこれについて。

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竜宮城の玉手箱

2017.03.14 21:00|by mom
河原は、竜宮城みたいだと思う。

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川沿いバス道路の停留所、およそ3つ分の長さ。
広い河川敷を何度も横切り、土手を下りて川を渡って中州まで、
犬と一緒に何度も往復しているうちに、
気が付くと時間はあっという間にたってしまう。

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次から次へとやって来るお友達と遊んでいると、
ほんの15分20分くらいのつもりでも、ゆうに1時間は越えている。
だから、散歩後にすぐ用事が控えているときなどは、気を付けていないと後で大変な目にあったりする。

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河原の時間の流れは、まるで日常生活とは違う速さで流れているかのようだ。

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四季は美しく、
犬は楽しく、

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わたしたちもまるで小学生の目線になって地面の匂いをかぎ空をあおぐ。

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こんな竜宮城のような河原で時間を過ごせるわたしたちは、とても幸せだと思う。

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そうして、毎朝河原で時間を過ごして、
タイと一緒の生活も、ちょうど5年だ。
これまたあっという間で、本当に5年もたったのかという気がしてならない。

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最初の1年、そして2年めくらいの若犬時代は、わたしも試行錯誤の部分もあったので色々思い出深いこともあったけど、そこから先はほんの一瞬だった。

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5年のうち2年くらいは、もうどこに行ってしまったんだろうという感じ。

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しかし、よく考えてみれば、5年前、細っこい中坊だったタイももうすっかり壮年期の犬だし、

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この冬には、口元の白色の部分が少しずつ広がってきていて、見るたびこれは白髪の走りなのだろうかと考える。
くっきりだったはずの富士額もなんだか色が薄くなってきた。

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あっという間にどこかへ行ってしまったような日々は、
タイの体の中には確実に積み重なっていて、
生き物として一番勢いがあり充実した時期の半分が、もはや過ぎ去ろうとしていることに気が付く。

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そう考えると、タイとの生活そのものが、まるで竜宮城の生活のようだ。

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タイがわたしから去った後は、一体どんな生活が待っているんだろう。
浦島太郎が玉手箱を開けたような気持になるのだろうか。

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いや、すでに、どこかへ行ってしまった日々をかき集めたくなる気分の今、もう、玉手箱を半分開けたような気持ちだ。

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これから先、1年、2年と、またあっという間に過ぎ去ってしまうんだろう。
次の5年間はきっともっと早く感じるんだろう。

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できるだけゆっくり過ぎてほしい、どんなに願っても時を止めることはできない。

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・・・だからせめて今は、
タイとともに生きる幸せを、毎日かみしめながら暮らそう。

今ここにいる温かいぬくもりをいつも感じて生きよう。


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長い人生のひと時、
こんなにも愛おしいものと心を通わせることができる幸福を、宝物のように思いながら。





(写真:2月28日~3月11日撮影)

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